UML デザインセンターを利用して、EJB (Enterprise Java Beans) コンポーネントを作成できます。EJB デザインパターンは、各開発で固有な設計上の問題に対応します。GoF デザインパターンがオブジェクト指向開発全体の一般的な問題に対処するのと同様に、EJB デザインパターンは個々のオブジェクト指向開発における一般的な問題に対処するために使用されます。各自のプロジェクトの一般的な問題をより忠実に反映するように GoF デザインパターンを適応させることもできます。適応させたデザインパターンを EJB デザインパターンカタログに入れておけば、このパターンを繰り返し使用することができます。
IDE の UML モデリング機能を使用すると、EJB Specification Version 2.0 と 1.1 の両方に準拠した EJB デザインパターンを UML デザインセンターカタログから適用できます。次の表で、UML デザインセンターで使用できる EJB パターンについて説明します。
| デザインパターン | 説明 | EJB のバージョン |
|---|---|---|
| Bean で管理 (BMP) | Bean の開発者が、ソースコードからプログラムのレベルでトランザクションバウンダリを管理する状態です。 | 1.1 および 2.0 |
| コンテナで管理 (CMP) | エンティティ Bean インスタンスと基礎となるリソースマネージャとの間のデータ交換を、コンテナによって管理する状態です。 | 1.1 および 2.0 |
| メッセージ駆動型 | 非同期通信をサポートする Bean の一種です。 | 2.0 |
| ステートフルセッション | クライアントによる複数のメソッド呼び出し間でクライアント固有の状態を保持するセッション Bean クラスです。セッション Bean の保持する状態は、コンテナによって管理され、リソースマネージャの外部には置かれません。 | 1.1 および 2.0 |
| ステートレスセッション | クライアント呼び出しメソッド間でクライアント固有の状態を保持しないセッション Bean クラスです。ステートレスセッション Bean のインスタンスはすべて同一です。 | 1.1 および 2.0 |